襟裳岬

(C)1975 日活
原宿に野々宮靖子が勤めているブティックがある。靖子は新米のお針子で、仕事は他の二人よりも遅れぎみだが一所懸命に働いている。ある日、アパートに帰る途中、八百屋に寄った時に、高価な布地を入れた風呂敷包みを、店先に停まっていたトラックの荷台に置き忘れてしまった。気がついた時にはすでにトラックはなく、店の主人もどこのトラックか知らないと言う。その時、偶然通りがかった五郎という青年の機転によって、風呂敷包みは無事靖子の手に戻った。春の展示会も終って一息ついた靖子は、五郎とばったり会った。五郎は、故郷・襟裳岬から冷凍倉庫の仕事見習いのために東京に出て来ていると言う。それ以来、二人はデートを重ね、やがてほのかな愛が芽生えていった。

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