砂をつかんで立ち上がれ

映画「砂をつかんで立ち上がれ」を見て役者を志した男、多田博。監督をしたものの、次が続かなかった男、佐久嶋義和。多田はあまりの演技の下手さにオーディションにはことごとく落ち、出演作はエキストラばかり。とうとう所属している劇団もクビになり、途方に暮れていた。 一方、ついに次作を作るべく動き出した佐久嶋はプロデューサーに企画を持ち込むが「まず別の企画を監督してくれれば次回作で撮らせる」といいようにあしらわれてしまう。渋々引き受ける佐久嶋だが、その映画はB級アイドルを売り出すための映画で、スタッフも学生やワークショップの素人ばかり。追い詰められた佐久嶋は一番ダメな役者、多田をメインに抜擢し、「企画を潰す」為に無理難題をふっかける。しかし、憧れの監督を前に多田が予想以上に頑張ってしまい…。 はたして、このめちゃくちゃな映画製作の行き着く先は？多田は最後のチャンスをつかむことができるのか？