チェーン

埃まみれの空き部屋、鼠の死骸、時折聞こえる奇妙な声。そこはかつてホテルだった廃墟だが、ほんの好奇心から少年たちが忍び込んだ。建物を探検して不気味な雰囲気を満喫する3人の前に、お札で厳重に封印された扉が現れる。一人が携帯を取りだし、扉の前でムービーを撮った。数日後、少年たちは死体で発見される。赤黒く染まった顔面は、恐怖に苦悶の表情を浮かべ、手足は奇妙な方向にねじれ、血を吹き出していた。高校生の由里（小向美奈子）は弟の亮と二人暮らしをしている。母親を亡くし、父は海外赴任中。由里は弟に携帯を買ってあげた。姉といつもつながっているような安心感から、亮は携帯を片時も手放そうとしない。由里の親友の操（高井菜緒）もさっそくメル友になった。そんな中、街では誰もが熱中する話題が2つあった。一つは、100％当たる噂の携帯メール。自分からアクセスするのではなく、自動的に送られてくるメールだが、メールを受け取った者は、どんな質問にでも必ず当たる占いが出来るというのだ。そしてもう一つは、最近立て続けに若者たちが奇怪な死に方をする突然死の噂。目や鼻など、顔中の穴から血を吹き出し死んでいるらしい。由里の友人がつぎつぎに変死を遂げ、弟の亮にまで邪悪な存在が忍び寄ってきた。