主人公が意図せずループに巻き込まれる従来のタイムループものとは違い、“主人公が復讐のループを自ら選択する”という過去に類を見ない設定を描いた『ペナルティループ』。遂に公開初日を明日に控え、キャストが一堂に会した座談会の様子と、そこで話題に挙がった本編映像を編集した特別映像が解禁された。
恋人を殺され、何度も復讐できるプログラム=“ペナルティループ”で復讐のループを否応なく繰り返す青年・岩森を若葉竜也、岩森に繰り返し復讐される男・溝口を伊勢谷友介、岩森の恋人・唯を山下リオ、タイムループの謎を握るキーパーソンで『ドライブ・マイ・カー』のジン・デヨン、メガホンを『人数の町』の荒木伸二監督が務めた。
若葉と伊勢谷は、撮影を重ねるうちに徐々に打ち解け、演技についてたびたび相談がなされていたそう。その中でも、約2年ぶりに映画の撮影現場に入った伊勢谷が驚いたエピソードを明かした。それは4回目のループシーンで溝口が喫煙室でコーヒーに毒が入っているのではと疑い、岩森にそのコーヒーを渡す場面。若葉が「(コーヒーを)渡されたとき、どんな表情をすればいいですかね?」と相談すると、伊勢谷はその単刀直入な質問に驚きつつも「”無”でいいんじゃない?」と返したそう。すると伊勢谷の言う通り、若葉はそのまま無表情の演技を見せ、OKカットになってしまい衝撃を受けたという。「”無”です。全部無くしてみたんです、何も。だから本当に”無”(の表情)だと思います」と若葉が明かすと、「”無”だとごまかしているようにも焦っているようにも見えるかもしれないし、ある種、良いのかなと思ったら、そのまんまやったから(笑)。そのまんまOK出たから!」と当時は驚愕したと笑って振り返った。
■『ペナルティループ』特別映像
その若葉の無の表情を劇場でぜひ確認してもらいたく、特別映像では比較映像として逆に”無”の表情をみせない<LOOP1>の同じ喫煙室での本編シーンも解禁!この異色作で若葉が感情を全てなくしたという”無”の演技は必見だ。
3月22日(金)、新宿武蔵野館、池袋シネマ・ロサほか全国公開